語学留学ではない、大学や大学院への正規留学。もちろん入学時に高い英語能力が求められます。
QS世界大学ランキング アート・デザイン部門上位の学校を例に見てみましょう。
イギリス:ロイヤルカレッジオブアート(RCA)
大学院レベル(MA)
IELTS – overall 6.5 | writing 6.5 | other skills 5.5
アメリカ:ザ ニュースクール(The New School PARSONS)
大学院レベル(MA)
IELTS – 7.0
TOEFL iBT – 92
IELTS7.0相当レベル:英検1級 / TOEFL iBT 95-120(120点満点)/ TOEIC 945(L&R 990点満点)
このように上位校では、IELTS7.0相当の英語能力が求められます。
しかし、まだ諦めてはいけません。
多くの大学では、英語とデザインの両方を学べる1年間の準修士コース(Graduate Diploma)や、本コーススタート前の3ヶ月の準備コースが設けられています。
今回は、英語力に自信がない方に向けて、準修士コースや準備コースについて説明します。
この記事のまとめ
- 大学院レベルで求められる英語能力はIELTS7.0レベル。
- 多くの大学で、英語の準備コースや英語とデザインの両方を学ぶ留学生向けのコースが用意されている。Graduate DiplomaやPre-sessionと呼ばれる。
- こうした準備コースでも5.5-6.0レベルが求められる。
準修士コース(Graduate Diploma / Postgraduate Diploma /Pre-master Course)
海外の大学では、学士と修士の間のレベルでコースが設定されています。さまざまな学位がありますが、主な目的は、修士課程への進学準備のため、もしくは論文・卒業研究を除いた大学院レベルでの修了証明を得るために専攻する人が多いです。
- ポストグラデュエート・ディプロマ(Postgraduate Diploma):大学院レベル相当。修士課程から修士論文・卒業研究のみを省いたコース
- グラデュエート・ディプロマ(Graduate Diploma):準修士。学士から専攻を変える人のためのコースとされている。
- プリ・マスター(Pre-Master):修士課程への進学準備のためのコース。
このような準修士コースでは、大学院の修士課程に向けて英語やデザインの勉強をすることができます。また、コース終了後の修士課程への進級も保障されている場合が多いです。イギリスなどは大学院が1年間のため、この準修士コースと合わせて2年間の留学を行う非英語圏の学生が多いです。以下の引用は、ロンドンゴールドスミスカレッジのGraduate Diplomaの紹介です。
このPre-Mastersプログラムは、アカデミック英語での語学力を向上または強化し、修士課程で学びたいデザイン分野の予備学習を行うための1年間を必要とする大学院生を対象にしています。
また、イギリスの学術文化における仕事の進め方や、修士号レベルで求められる水準に慣れる機会もあります。
このコースは、独立したディプロマとして、あるいはさらに大学院で学ぶための理想的な準備コースとして受講することができます。Graduate Diploma in Designは、デザインに関する批判的思考、技術的、実践的、理論的、創造的なスキルを開発します。
(以下、原文)
This Pre-Masters programme is aimed at postgraduate students who need a year to develop or consolidate their language skills in academic English and to undertake preliminary study in the area of design they would like to study at MA level.
You’ll also have the opportunity to familiarise yourself both with ways of working in British academic culture and in the standards required at Masters degree level.
You can take it as a self-standing Diploma or as an ideal preparation for further postgraduate study. The Graduate Diploma in Design develops critical thinking, technical, practical, theoretical and creative skills relating to the study of Design.
https://www.gold.ac.uk/preparation/diploma-design/
英語準備コース(English Pre-Sessional Courses)
英語準備コースとは、必要となる英語レベルに達していない場合にメインコースが始まる前に英語の授業を受けられるコースです。以下の引用は、ロイヤルカレッジオブアートの英語準備コースの説明です。
一般的に書類選考の段階でも英語能力試験の結果提出は猶予を与えてもらえる場合が多いですが、それでもスコアがわずかに足りなかった場合の選択肢となります。
RCAでプログラムを開始するために必要な英語レベルに達していない場合、当校では毎年7月から8月にかけて、8週間のオンラインEAPプレセッショナルコースを開催しています。8週間のプレセッショナルコースに参加するために必要なIELTS相当のレベルについては、以下をご参照ください。
IELTS – overall 6.0 | writing 5.5 | other skills 5.5
また、8月には4週間のオンライン版Pre-Sessionalコースも開講しています。このコースは、プログラムに必要なIELTSのスコアに達しているが、RCAのアート&デザイン大学院生向けに特別にデザインされた状況で、言語とアカデミックスキルの向上を希望する学生を対象にしています。プレセッショナルコースは、アートとデザインの文脈の中で、本物の関連するタスクや教材を使ってアカデミックな英語を練習する貴重な機会を提供します。
(以下、原文)
If you have not reached the required English language level to begin your programme at the RCA, the College offers an online eight-week online EAP Pre-Sessional course from July to August every year. Please see below for the required IELTS equivalent level to join the 8 week Pre-Sessional course.
We also offer a four-week online version of the Pre-Sessional course in August. This is for students who have reached the required IELTS score for their programme but wish to improve their language and academic skills in a context specifically designed for Art and Design postgraduate students at the RCA. The pre-sessional course provides a valuable chance to practise academic English in the context of art and design with authentic and relevant tasks and materials.
Our Pre-Sessional courses are accredited by the global forum BALEAP – the British Association of English for Academic Purposes.
Find out more about our Pre-Sessional courses and how to join.
We also provide In-Sessional support once you begin your RCA programme. Find our more about our In-Sessional support.
https://www.rca.ac.uk/study/application-process/english-language-requirements/
このように現地で英語とデザインを学びながら、英語力を上げ、目当ての大学院コースに進学するという方法があります。準修士コースという選択肢も視野に入れ、自身にとって最適な方法を検討してみてください。